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人工言語 > シャレイア語論 > 指示対象を区別する zis acik5 代 5 期

c 系代詞と z 系代詞 + acik

修飾以外の c 系代詞 (ces, cit, cal, cêd) は、 対応する z 系代詞 + acik と意味する内容は同じである。 例えば、 ceszis acik と同じ意味であり、 cêdzîd acik と同じ意味である。 したがって、 cescêd と言う代わりに zis acikzîd acik と言っても良いが、 より短い cescêd を用いる方が圧倒的に自然である。 しかし、 z 系代詞を用いた冗長な表現があえて使われる場面もあるので、 それについて解説する。

指示対象の区別

以下の文を見る。

この文の最初の ces (縮約形の 's の形で使われている) は ʻxalih を指していて、 2 番目の ceszis を指している。 したがって、 iti 節の意味は 「シャリアがその人を無視できない」 となり、 それが asokes を修飾して 「シャリアがその人を無視できないほど大切な」 を表し、 文全体の意味が上に示した日本語訳になる。

ここで、 2 つの ces が指示する対象は異なるが、 シャレイア語の指示詞は c 系代詞の 1 種類しかないので、 どちらも ces で受けるしかない。 しかし、 ceszis acik と同じ意味であることを利用して、 片方の ces だけを zis acik に変えることで、 表現を変えて指示する対象が異なることをはっきりさせることができる。

なお、 この表現は、 あくまで ceszis acik が違う対象を表すことを明示するだけで、 どちらがどれを指すかまで明確にすることはできない。

その他の代詞

c 系ではない代詞についても、 修飾以外の代詞は対応する z 系代詞 + 修飾代詞と同じ意味になる。 例えば、 feszis afik と同じ意味であり、 relzel arak と同じ意味である。 しかし、 c 系の場合とは異なり、 単独で使用されており指示対象を区別する必要がない場合であっても、 z 系代詞を用いた冗長な表現の方が使われることが普通にある。 この場合は、 用いられている修飾代詞の意味合いが強調される。 例えば、 fes の代わりに zis afik とすると、 「この」 の部分が強調される。 特に、 d 系代詞で 「何もない」 ことの強調や、 r 系代詞で 「どれでも良い」 ことの強調のために、 z 系代詞 + adakz 系代詞 + arak の形が用いられることが多い。

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